講演1「どんどん使おう技術本に載ってない撮影法・・急性外傷を見逃すな!」

 ()社団久和会立花病院 矢野雅昭

整形外科領域の急性外傷X線撮影において患者さんの病態に合わせての撮影が重要との認識が少しずつ出始めてきた。これに相応して疾患別撮影法も考えられるようになってきた。診療放射線技師が画像読影し診断能の高いX線写真を描出提供することは必須であると考える。

ここでは教科書技術本に掲載されていない有益な骨撮影法を紹介する。

 

1・頬骨弓軸位像仰臥位撮影法 2・胸骨正面像立位近接non-grid撮影法 3・肋骨立位座位撮影法

4・肘関節4方向(斜位)座位撮影法 5・橈骨頭頸部斜位像 Greenspan氏撮影法

6・肩関節Y字像立位および仰臥位撮影法(後前、前後撮影) 7・腰椎正面像立位後前撮影法

8・胸椎腰椎側面像クロステーブル撮影法 9・足関節側面像脛骨密着外内撮影法

10・小児腓骨遠位端軸位撮影法(ATFL view) 11・踵骨軸位像クロステーブル撮影法

12・距踵関節像両側同時撮影榊氏変法

 

 急性外傷患者のこれらの撮影法にて撮影された画像を画像読影とともに示す。

 

 “気になる参考書”

                

                  

 

 

 

 

ただ医師の指示のままに撮影するのではなく、患者観察後、きちんとした接遇で小さい検査時間を心がけ、正確な基準撮影ができた後に画像読影し、診断治療に役立つ追加撮影画像をも含めたX線写真を描出提出すべきと考える。

診療放射線技師個々の撮影技術スキルが作成画像に表れるX線撮影においては“骨撮影、上手いよね”って言われる診療放射線技師になりたい!“ものである。